苦しんで覚えるVALORANT

2021年12月4日土曜日

VALORANT

t f B! P L

はじめまして。ねこれぽです。実はブログとか書いたことないんですが,せっかくのアドカレなので適当に書いてみます。

軽く自己紹介しておきます。趣味はパソコンを触ることで,PCゲームをしたりプログラミングをしたり,音楽を聴いたりするのが好きです。ということで最近ハマっているVALORANTというゲームを布教していきたいと思います。

あらかじめ伝えておきますが,このブログめちゃくちゃ長い上に突然難しい話を始めるので,真面目に読むと大変だと思います。そう,まるでC言語の解説を読んでいるかのように……。ですので忙しい人は太字のキーワードと画像にだけ目を通しながら,適当に読み飛ばしちゃってください。超忙しいよって人は第1章はまるまる飛ばして,第2章の大会の話から読んでもらえれば幸いです。

VALORANTのすすめ


突然ですが,VALORANTをプレイしていますか? Apexだけやってるあなたはサイコパスです! 今すぐVALORANTをインストールして正常に戻りましょう(※正常な人は試験前日にVALORANTを2時間もプレイしたり,VALORANTの大会を深夜に見たりはしない)。

冗談はともかく,VALORANTは5v5爆破FPSというジャンルに当たるゲームです。FPSというと,最近はApex Legendsみたいなバトロワを思い浮かべる人が多いと思います。Apex楽しいもんね。そして5v5爆破FPSには,バトロワとは違った,とても奥が深くて面白い要素がたくさん詰まっています。今日は皆さんに少しでもその面白さを伝えられたら嬉しいです。

VALORANTの基本ルール

まずVALORANTのルールをざっくりと説明していきます。

VALORANTはアタッカーディフェンダー5人対5人に分かれて戦うチーム戦です。アタッカーの目標はスパイクと呼ばれる時限爆弾を設置して爆破すること,ディフェンダーの目標は設置されたスパイク解除することです。ね,簡単でしょう?


詳しいルールは後ほど解説するとして,とりあえず武器を紹介していきます。

武器紹介

よく使われる武器を紹介します。それぞれの武器には値段が設定されていて,プレイヤーは武器を購入する必要があります(もちろんゲーム内の話です)。これをマネーシステムといいますが,今は値段は飾りだと思って見てください。

・クラシック($0)

初期装備ピストルです。基本的に弱いですが,思わぬ威力を発揮することもあります。

・シェリフ($800)

ヘッドショット一発ピストルです。単発でしか撃てず弾数も少ないのですが,不利な状況でチャンスを作るきっかけになります。Apexだとウィングマンみたいな感じです。

・スペクター($1600)

サブマシンガンです。強くはないですが値段の割に性能が良く,安定して使うことができます。

・ジャッジ($1850)

連射できるショットガンです。ApexでいうEVA-8です。近距離戦では絶大な威力を発揮します。

・ヴァンダル/ファントム($2900)

最もよく使われるアサルトライフルです。基本的にはヘッドショット一発で敵を倒すことができます。細かな性能差があり,どちらが強いかよく議論されます。

・オーディン($3200)

弾数が多いマシンガンです。マシンガンなので敵を倒すというより敵にダメージを与えるのに適しています。敵が集まっている時には大活躍します。

・オペレーター($4700)

胴体一発スナイパーです。このゲームの花形です。当てれば確実に敵を倒せる反面,外してしまうと大きな隙が生まれてしまうため,確固たる実力が求められます。

アビリティ紹介

続いてエージェント(キャラクター)の持つアビリティをざっくりと紹介します。各エージェントは,みな4種類アビリティを持っています。そのうち2種類は武器と同様に購入することで使えるアビリティ,1種類は購入しなくても使えるアビリティ,そして残りの1種類はULTと呼ばれるポイント制の強力なアビリティです。

敵を倒すなどの特定の行動でULTポイントが溜まってゆき,一定数のポイントが溜まるとULTを使うことができるようになります。ULTはとても強力なので,使うタイミングには注意する必要があります。


アビリティの役割には次の6種類があると思います。僕が勝手に分類しました。

  1. 視界を遮る
  2. 視界を奪う
  3. ダメージを与える
  4. 索敵
  5. テレポート
  6. 自分や味方の強化や,敵の弱体化など

1. はスモークと呼ばれます。スモークは数秒から数十秒の間継続し,スモークの向こう側は見えなくなります。(略してモクとも呼びます。理由はモクモクしているからです)
2. はフラッシュと呼ばれます。フラッシュを食らったプレイヤーは数秒間画面が真っ白になってしまいます。
3. はグレネードモロトフなどと呼ばれます。範囲ダメージを数秒間与えるものが多く,移動しないと致命傷を負ってしまいます。

これら3つのアビリティに4. の索敵を加えた4つが,VALORANTでは特に重要なアビリティとなってゆきます。

たとえばブリムストーンというエージェントのアビリティを見ていきましょう。

1つ目のアビリティはスティムビーコンといい,範囲内の味方を少し強化することができます。これは6. の味方の強化にあたります。

2つ目のアビリティはインセンディアリーといい,炎の上のエージェントはダメージを受けてしまいます。これは3. のグレネード/モロトフにあたります。

3つ目のアビリティはスカイスモークといい,名前の通り1. のスモークにあたります。

4つ目のアビリティはULTです。オービタルストライクといい,広い範囲に大ダメージを与えます。これも3. のグレネード/モロトフにあたりますが,オービタルストライクを使った範囲にはほぼ間違いなく敵がいないので,4. の索敵の役割も果たしています。

VALORANTにはブリムストーン以外にも,個性的なアビリティを持ったエージェントが何人もいます。VALORANTが気に入ったら,自分の好きなエージェントを見つけてみましょう!

試合の流れ

VALORANTの試合はラウンド制です。13ラウンド先取で,12ラウンド目が終わると攻守交代となります。

試合が始まる前に,プレイヤーは5人ずつ2チームに分かれ,自分の使いたいエージェントを選択します。エージェントによって使えるアビリティが異なります。使える武器やモデルの大きさ,移動速度などの差はありません。また,チーム内で同じエージェントを複数人で使うことはできません。

ラウンドが始まるとアタッカースパイクの設置を,ディフェンダーはその阻止を目指しながらマップ上を移動していきます。VALORANTのマップは何種類かあるのですが,ここではアセントというマップを例に説明していきます。


まず,各ラウンドが始まる前に準備フェイズがあり,それぞれのチームはスポーン地点(マップの上下にあります)から太線のところまで進むことができます。アタック側 スポーンにはスパイクが用意されていて,アタッカーは自由に持ち運ぶことができます。準備フェイズが終わると,いよいよラウンド開始です。

VALORANTのマップには必ず,AサイトBサイトと呼ばれる場所があります(マップでは黄色く塗られています)。アタッカーはどちらかのサイトに,1分40秒以内にスパイクを設置する必要があります。しかし準備フェイズ中にディフェンダーはそれぞれのサイトまで移動しているため,侵入するためにはサイトを攻撃して,守っているディフェンダーを倒さなければいけません。無事にサイトに侵入できたら,スパイクを設置します。


それではアタッカーがサイトに侵入し,スパイクを設置したとしましょう。このときサイトにはアタッカーがいるため,ディフェンダーはスパイクに近付くことができません。今度はディフェンダーサイトを攻撃する番となります。スパイクは45秒で爆発するため,急がなければなりません。アタッカーを倒して制限時間内にスパイクを解除できればディフェンダーの勝利,ディフェンダーを迎え撃ってスパイクを守りきればアタッカーの勝利です! これを繰り返し,先に13勝したチームが試合の勝者となります。

ここで注意なのですが,VALORANTは敵を倒し,生き残ることが目的のゲームではありません。アタッカーはせっかく生き残っても,ディフェンダーにスパイクを解除されてしまうと敗北してしまいます。ディフェンダーはアタッカーを全員倒しても,スパイクを解除しないと敗北してしまいます。逆に自分が倒されてしまっても,それがラウンドの勝利に繋がるのならファインプレーということになります。

マップ解説

上のマップ(アセント)で,アタッカーになったつもりでスパイクを設置することを考えてみましょう。


ラウンドが始まると人間はとりあえず前に進むものですが,たとえばAロビーにいるアタッカーが前に進むとAメインに到達します。しかしAメインAサイトに隣接しているため,ディフェンダーとしてもAサイトを防衛するためにはAメインも守っておきたいところです。するとAサイトにいたディフェンダーもAメインにやってきて,鉢合わせるかもしれません。ここで撃ち合いが発生します。

撃ち合いに無事に勝つことができたとしましょう。今,Aメインにはアタッカーしかいない状態になりました。このようにエリアを進行して自分の陣地にすることを,エリアを取る,もしくはエリアをコントロールするといいます。

さて,Aメインが取れたので,いよいよAサイトを攻撃することを考えます。ところがAサイトへの進行は一筋縄ではいきません。なぜならAサイトの中にいる敵だけでなく,AラフターAツリーに敵がいる可能性もあるからです。しかもAサイトはとても広く,敵が2人以上待ち構えていることも考えられます。このように複数人で入り口を見られていては,とても侵入できません。どうしましょう。


ここで有効なのがアビリティです。まずAラフターAツリースモークを焚くことで,敵がいる場所をAサイトの中に限定します。次に索敵アビリティを使い,敵が隠れていたらグレネードを投げ込みます。最後に入り口にフラッシュを焚き,入り口を見ている敵の目を眩ませます。こうすることで,アタッカーはAサイトに侵入することができるのです。


Aサイトに侵入した後はひたすら撃ち合いです。しかし,アビリティから逃れるためAサイトから脱出した敵は,すぐには戻ってこれません。無事にAサイトに残った敵との撃ち合いに勝てれば,味方は数人倒されてしまうかもしれませんが,Aサイトを取ることができます。

サイトを取ることができたら,敵が態勢を整える前にスパイクを設置しましょう。無事に設置できれば,あとは45秒間サイトを守るだけで勝利できます。ディフェンダーは,スモークを焚いたAラフターAツリーから攻めてくることが考えられるので,これらのエリアにいる敵をアビリティなどで牽制します。あるいはスパイクが見える位置に隠れて,解除に来た敵を倒すのも作戦の一つです。

逆にディフェンダーとしては,入り口にグレネードを投げるなどによりアタッカーを足止めすることができます。もしくはアタッカーがサイトに侵入できないようメインコントロールするか,裏取りをしてロビーを取り背後からアタッカーを倒すなど,アタッカーの攻撃をかわすようなエリアコントロールをする必要があります。

撃ち合い

VALORANTなどの5v5爆破FPSの撃ち合いには,他にはない次のような特徴があります。

・ヘッドショット重視

FPSというと敵の前に躍り出て,銃をズババババン!と乱射して敵をなぎ倒していくイメージがあると思います。しかしVALORANTにおいてこれは通用しません。なぜなら敵の前に躍り出た瞬間,ヘッドショットを貰って一撃で倒されてしまうからです。

VALORANTの撃ち合いは非常にシビアです。きちんと照準を合わせて,敵の頭を正確に撃ち抜かなければいけません。また,ひらけた場所にいるとすぐに撃たれて倒されてしまうため,基本的には壁やオブジェクトの影に隠れながら移動,あるいは出待ちをすることになります。

・ストッピング

他のFPSからVALORANTに移行したとき,もっとも難しいと感じるのがストッピングだと思います。VALORANTの銃は,基本的に静止状態でないとまっすぐ飛びません。クロスヘアの通りに弾が飛ばないので,驚いた人も多いでしょう。


さて,動いている状態から素早く静止状態にするのがストッピングという技術です。技術といってもVALORANTは移動キーから指を離すことで静止状態になります。慣れるまでは少し大変ですが,銃を撃つときには落ち着いて,移動をやめてから撃つことが大切です。

・リコイルコントロール

ストッピングをしているのに弾がまっすぐ飛ばないことに驚いた人も多いでしょう。実はたとえ静止状態であっても,クロスヘア通りまっすぐ飛ぶのは初弾だけなのです。VALORANTにおいて,クロスヘアは飾りです。


フルオートで銃を撃つときは,クロスヘアを標的から少しずつ下げて,弾がまっすぐ飛ぶようにする必要があります。これをリコイルコントロールといいます。リコイルコントロールが難しくても,1発ずつ撃つタップ撃ちや,2~3発ごとに撃ちやめるバースト撃ちをすることで,正確に銃弾を飛ばすことができます。

マネーシステム

VALORANTはFPSですから,敵を倒すには銃を撃つ必要があります。ではどうやって武器を入手するのでしょうか? これは少し複雑な話になります。

VALORANTでは,ゲーム内のクレジット(お金)で買い物をすることができます。これをマネーシステムといいます。クレジットでは,シールド武器,そしてアビリティを買うことができます。買い物は各ラウンド前の準備フェイズ中にのみ行うことができます。

一度購入した武器は,自分が倒されるまで持ち続けることができます。つまり前のラウンドに購入した武器は,そのラウンドに生き残れば次のラウンドでも使うことができます。また,倒された味方や敵は持っている武器を落とすので,それを拾うことでも武器を手に入れることができます。

注意点としてスパイクは時限爆弾なので,爆発すると近くにいる人は巻き込まれて犠牲になってしまいます。つまり,プレイヤーは適当なタイミングで設置されたスパイクから離れる必要があります。さもないと爆風に巻き込まれ,せっかくの武器を落としてしまいます。

それぞれのプレイヤーは試合が始まると800クレジットが支給されます。クレジットはラウンドに勝利するとたくさん貰えますが,敗北すると少ししか貰えません。また攻守交代後はクレジットがリセットされ,再び800クレジットに戻ります。


VALORANTにはマネーシステムがあるため,常に十分な装備を揃えて戦うことはできません。クレジットを上手に管理しながら戦うことが大切なゲームなのです。

VALORANTって,何が面白いの?

長くなりましたが,次にVALORANTで僕が面白いと思う部分を紹介していきます。これを読んで,少しでもこのゲームをやってみたいと思う人が増えたらいいなと思っています。

マネーシステムと戦術

マネーシステムのところで説明したように,1ラウンド目および13ラウンド目には800クレジットしか持っていないため,どちらのチームも十分な装備を揃えることができません。このラウンドをピストルラウンドと呼びます。ピストルラウンドで勝利すると多くのクレジットが貰えるため,2ラウンド目を非常に有利に戦うことができます。

またVALORANTは自分が倒されてしまうと,持っている武器を落としてしまいます。この場合は,次のラウンドの準備フェイズで,再び武器を購入する必要があります。特に前のラウンドで全員が倒されて敗北してしまうと,クレジットが少ししか貰えない上に全員が武器を再購入するので,クレジットをすべて使っても十分な装備を揃えられないこともあります。


こういう時にそのラウンドの勝利を諦め,武器を買わずに次のラウンドまで貯める戦術があります。このような戦術をエコと呼びます。反対に十分な装備を購入して臨むことをフルバイと呼びます。ヴァンダル・ファントムかそれ以上の値段の武器を持てるかどうかが,フルバイをするかどうかの目安となります。

また,クレジットが少ないのに,スペクターやジャッジなど安い武器を無理やり買ってラウンドに臨む戦術をフォースバイと呼びます。自分たちがエコだと思って油断している相手から,思いがけず1ラウンドをもぎ取ることもできる戦術です。

オペレーターは胴体一発の非常に強力な武器です。チームにオペレーターを使いこなす実力者がいるのなら,高額なオペレーターを購入して敵を倒してもらうのも戦術の一つです。

オペレーターは強力ですから,万が一敵に拾われてしまうと自分のチームが壊滅する恐れがあります。また値段が高くなかなか買えない武器なので,オペレーター次のラウンドに持ち越すことはとても大切です。ラウンドの勝利が難しいときは,無理をせずにオペレーターを持って逃げる選択肢も大いにあるでしょう。このように強い武器を持ち越すため,ラウンドを捨てて退避する戦術をセーブと呼びます。

戦う際には,味方や敵のクレジット状況を考えて動く必要があります。VALORANTはチーム戦ですから,味方と歩幅を合わせることが大切です。

味方が十分な装備を持てないときには自分も武器を購入せず,エコにすることも必要です。あるいは自分が大量にクレジットを持っていれば,味方に武器を買ってあげることもできます。マネーシステムのおかげでチームでまとまって戦えることが,VALORANTの良いところだと思います。

フリックエイムと置きエイム

シューティングゲームに置いて,照準を合わせる技術のことをエイムといいます。少し専門的な話になりますが,エイムには大きく分けて2種類あります。それはフリックトラッキングと呼ばれるものです。

フリックとは,標的に照準を素早く合わせるようなエイムを指します。トラッキングとは,動いている標的に対して照準を合わせ続けるようなエイムを指します。Apex Legendsなどでは,敵に弾を当て続けるためトラッキングの実力が重視されます。一方VALORANTでは,ヘッドショットを決めるためフリックの実力が重視されます。

それでは物凄いフリックエイムの技術がなければ勝てないかいうと,決してそうではありません。VALORANTでは敵が出てくる場所がある程度限られているため,敵が出てきそうなところに予め照準を合わせておけば,ほとんどフリックをしなくても自動的に敵に照準が合うのです! これを置きエイムと呼びます。


置きエイムで敵を倒すには,敵の位置を正確に予測する必要があります。また背後や横から倒されないよう,自分の位置にも気をつける必要があります。逆に読みと立ち回りさえしっかりしていれば,敵を簡単に倒すことができるのです。VALORANTがタクティカルFPSと呼ばれる所以です。

様々な戦術

タクティカルFPSの名の通り,VALORANTで最も面白いのは戦術の多様性でしょう。自分たちの戦術がハマった瞬間こそが,VALORANTの一番の醍醐味だと思います。それではいくつか戦術を見ていきましょう。

・ラッシュ


5人全員でサイトに走って突入する作戦です。とても単純ですが力強さを持っています。
上の例では5人全員でBメインに突入し,そのままBサイトに向かって進行しています。

・挟み


マップをよく見ると,実はサイトの入り口は1つではないことが分かります。同時に2つの入口から攻めることで,より確実にサイトを取ることができます。
上の例ではAメインだけでなくAツリーも取ることで,Aサイトを2方向から挟んでいます。

・フェイク


まず,片方のサイトに陽動を仕掛けます。ディフェンダーがサイトに集まってきたら,タイミングを見計らって逆側のサイトにこっそり侵入し,スパイクを設置します。
上の例では3人のアタッカーがAサイトに侵入しつつ,スパイクを持った2人のアタッカーがBメインを取っています。Bサイトの周りにはディフェンダーが誰もいないので,簡単に進行することができます。

・ミッドコントロール


最後に少し難しい戦術を紹介します。VALORANTのマップにはミッドと呼ばれるエリアがあることが多いです。たとえばアセントでは,中央○○という名前のついたエリアがミッドにあたります。

アタッカーは,ミッドを取るとAサイトに隣接しているAツリーや,Bサイトに隣接している中央マーケットなどに進行できるようになります。つまりミッドを取っていると,AサイトBサイトの好きな方を攻撃できるようになるのです。さらにミッドはマップの中央に位置しているため,敵の足音などから敵の位置情報を大まかにつかむことができます。

上の例ではアタッカーミッドを取っています。索敵アビリティなどでディフェンダーの居場所が特定できたら,2人しかいないAサイトを攻めれば高い確率でサイトを取れるでしょう。もし間違えて敵が多いサイトに来てしまっても,すぐにミッドを引き返して逆側のサイトを攻めれば良いのです。

同様のことはディフェンダーにも言えます。ディフェンダーはミッドを取ればアタッカーの位置情報を把握できるので,サイトを攻めてきたアタッカーを大人数で迎え撃つ準備が容易にできます。もしアタッカーが引き返してきても,ミッドを取っていることで敵の作戦が筒抜けになってしまいます。

このようにミッドを取っていると,たくさんの情報を入手して有利に戦うことができます。これをミッドコントロールといいます。もちろんミッドは簡単に取ることができるエリアではなく,時にはサイトの攻防と同じくらい激しい撃ち合いが発生することもあります。それだけコントロールする価値の高いエリアとも言えるでしょう。


プロレベルのプレイヤーになると,個人の読みや立ち回り,スキルや武器の使い方は一流ですから,後はチームの戦術の勝負となってきます。実際にプロの試合を見てみると,上で述べたような戦術を多用してラウンドの勝利に結びつけたり,想像もつかないような戦術を使って見る人を驚かせたりします。プロの試合は単なる撃ち合いだけにとどまらない,いわば戦術の応酬なのです。

VALORANTの大会を見てみよう

VALORANT Champions Tour 2021

VALORANTは最近流行りのe-Sportsとして,本格的な大会が開かれています。中でも一番大きな大会は,VALORANT Champions Tour(通称VCT)でしょう。VCTはVALORANTの開発・運営を手掛けるRiot Gamesが主催している公式大会です。


VCTは1年をかけて行われ,世界中からチームが集まり優勝を目指して戦っています。大会は主にChallengers, Masters, Championsという3つのステージに分かれているのですが,その頂上決戦にあたるChampionsが2021年12月現在,ドイツのベルリンで開催されているのです! これは見るしかありませんね!

Championsには,世界の強豪16チームが参加しています。具体的にはアメリカから3チーム,ブラジルから3チーム,アルゼンチンから1チーム,ヨーロッパから3チーム,ロシアから1チーム,タイから2チーム,フィリピンから1チーム,韓国から1チーム,そして日本から1チームです。


日本からも1チーム出場しています。その名もCrazy Raccoon,略してCRです。Apexの大会を主催するなど幅広く活動しているため,ご存じの方もいるのではないかと思います。日本人のnethさん,adeさん,Fiskerさん,韓国人のMunchkinさん,Bazziさん,Medusaさんという6人の選手がCrazy Raccoonのメンバーです(VALORANTは5人でやるゲームなので,大会では適宜メンバーを交代してプレイします)。

しかし日本の期待を背負いはるばるベルリンまで赴いたCrazy Raccoonですが,現在あと1回負けると敗退というピンチに追い込まれています。そこで皆さんにお願いがあります。大会を見て,是非とも日本のCrazy Raccoonを応援してほしいのです。Twitterでハッシュタグ#CRWINをつけて応援しましょう。

大会はYouTubeTwitchで見ることができます。Crazy Raccoonの次の試合は,12月5日の23時頃から始まる予定です。

大会の見どころ

いきなり大会を見ても細かいことはよく分からないと思うので,まずは純粋に撃ち合いを楽しんでみてください。とはいえ基本ルールも分からないと辛いでしょうから,この記事を流し読みして最低限のルールは頭に入れておきましょう。日本のキャスターは実況がとても上手なので,よく分からなくてもそれなりに楽しめると思います。

ある程度ルールが分かってきたら,各プレイヤーが何をしているのか少し理解できるようになると思います。アビリティを上手に使って敵を倒すシーンは,見ていてとてもわくわくします。

VALORANTに限らずあらゆる対戦ゲームでは,敵と味方の人数差があると不利になってしまいます。そこで,味方がすぐに倒されないように,またもし味方が倒されてもすぐに敵を返り討ちにできるように,2人以上で一緒に動くのが普通です(これをカバーといいます)。


しかし上手なプレイヤーは,敵が複数人いてもまとめて倒してしまったり,敵を倒して自分だけ生き残ったりするスーパープレイをすることがあります。プロ相手にこのようなプレイをするのは至難の業ですから,大会では大変盛り上がります。

慣れてきたら,チームの動きにも注目です。VALORANTには陣取りゲームのような側面もあり,上手なチームほどエリアを幅広く取ることができます。取ったエリアを活かして背後から奇襲攻撃を仕掛けるなど,面白いシーンがたくさん見られると思います。

大会リンク

この他にも,公式からミラー配信を許可されている配信者から大会を見ることができます。

YouTube

Twitch

Twitch(英語)

VALORANTを始めよう

ここまで読んでくださった方は本当にお疲れさまです。一通りVALORANTの面白さを語れたかなと思います。ありがとうございます。

しかしゲームの面白さを伝えるって難しいですね。やっている本人は面白くても,知らない人からしたら,なんのこっちゃと思うことばかりだと思います。でも,この記事を読んだり大会を見たりして,少しでもVALORANTに興味を持ってくれたなら,是非VALORANTを始めてみてください。きっとあなたも,まだ知らないVALORANTの面白さに気付けると思います。

同じ学科の方へ。僕はDiscordの学科サーバーやApexサーバーにいると思いますので,気軽に声をかけてください。あるいはTwitterかSlackにDMをください。いつでも待ってます。願わくば5人でパーティーを組んで,いつか一緒にプレイしてみたいなと思ってます。

VALORANTのダウンロードはこちらから:
https://playvalorant.com/ja-jp/download/



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